
まくらなんか食べてるから。
たまさんが 深刻に大変です。
昨日はもう、月に帰ってしまうのかと思いました。
朝起きて 枕もとにたまさんがいないので びっくりしました。
いつだって わたしが寝ている横にいるのです。
そして目覚ましが鳴っても起きないわたしを 鼻先つんつんで起こしてくれるのです。
なのに、いない。
驚いて起きて「たまさん部屋」に行くと
壁にぎゅっと身体をおしつけるようにして 目を閉じていました。
触ってもかすかに耳を動かすだけで 体温は低くしずかに。
やばい、まずい。
具合が悪いんだ。
トイレも使っていないし ご飯も食べていません。
緊急事態です。
消化器官が動いていない!
この状態で二十四時間たてば うさぎの場合、命にかかわります。
昨夜、というよりは夜明け前まではめっちゃ元気で
ぐうぐう鳴きながらペレットをもりもり食べて
遊んでくれー!と走り回っていたのに。
毛球症!?いや、枕や床やCDケースを食べていたせいか。
あるいは。腫瘍が胃に転移・・・
ぞっとしながら考えました。今もう、動物病院の午前の診療時間に、間に合わない。
午後にダッシュで。連れて行くしか。
ええと、ええと。今から塾の授業二コマ、速攻で終わらせて帰って、
そして病院に行くしかない。
「たまさん!ごめんね仕事に行くけど三時間で帰る!
つらいのに本当にごめんね、帰ったらすぐ病院に行くからね!」
猛ダッシュで身支度を整え(飯なんか喰わねえ!)飛び出して
塾に行き。我侭至極の小3チビたちが固まるほどの速度で月例テストを終え
小6受験演習のクラスに。
「悪いな、みんな!今日は先生、緊急事態だ。
いつもみたいに遊んでる暇はねえ、授業終わったら速攻帰る。
そして悪いが、授業中に小3テストの採点と入力をさせてもらう。
講義内容が薄くなる分は、必ずあとで返す。だから、今日は先生に時間をくれ。
たまさんが・・死にそうなんだ」
目を丸くする小6男子たち(別名・パンツ戦隊)。
正直、いつもふざけたパンツ戦隊たち。
絶対にこの事態を 軽いことばで茶化すだろうと思っていました。
でも。
「まじかよ!たまさんって、何歳なんだ?」
「十歳近いんだろ、うさぎじゃ超高齢だ、やばいな」
「せんせい!たまさんのために早く帰っていいよ!」
「たまさんによろしくな!」
「ぼく、たまさんが助かるように祈ってるよ!」
・・泣いた。
授業はちゃんと(ええ、かなり遊びながら)完遂。
帰って家に飛び込んでそしてまったくご飯を食べてないたまさんを見て震えて
そしてケージに(謝りながら)詰め込んで家の裏にある名医・ツマイ先生の病院へ。
恐ろしく混んでいてわんわんにゃんにゃんがぎっしりの病院、
ケージの中でふるふる震えるたまさんを撫でながら一時間待ち。
ツマイ先生、こんなに大忙しなのに優しく丁寧にたまさんを診てくださって。
「ああー。腸がまったく、動いていないですね。注射とお薬で、どうにか動かしましょう」
怖がるたまさんをなだめながら 瞬時に注射。
「でもね。ぼくもこのお薬、自分で飲んでみたんですけど」
えええ?
「胃がぎゅっと掴まれる感覚があって、つらいんです。そのことを、わかってあげてください」
いや、獣医さんってふつう動物の投薬、じぶんで試すの!?
(↑この疑問については獣医学を学ばれたチユキ様に質問して解決。ふつう、それはない)
名医だけれど奇特なツマイ先生にお礼を言って、混みこみの病院を辞して。
家に帰ってちょっと安心した様子のたまさん、温風ヒーターの前にまた、身体を縮めて。
・・いつもなら。
病院でお注射一本、で一時間後には平常モードに戻って。
がうがう鳴きながらはぐはぐ食べながらぴょんぴょん暴れてる たまさん。
今回はかなり様子がちがいます。
注射の一時間後に、歩き回ってすこしご飯も食べられるようになったけれど
便は少ないし小さいし。
ペレット大喰らいだったのに 小鳥ほどの量しか食べないし。
「おわりのはじまり」なのかな。
と思って。悲しくて愛しくてたまらないです。
今朝は。また枕もとにいてくれました。
スーパー三軒まわって探してきた好物の「明日葉」は
とびついてむしゃむしゃ食べました。
がうがう鳴いたり、遊んでくれと騒いだり、わたしのあとを追い掛け回すのは
半分ほど。復活しました。半分なんです。
たまさんは。
もと通りの元気なようすには ならないかもしれない。
タロットで見ると 厳しい結果が出たので泣きました。
「医者の診立て」にはソードのペイジ逆位置。
ツマイ先生。触診でわかったこと、わたしに言わなかったんでは・・。
これまでのようではない 身体をかばうような気配のたまさん。
愛しくて苦しくて悲しいです。どうしたら いいんでしょうか。
とりあえず。
たまさんの好物の「明日葉」を。
大量に 干して美味しくしております。